[子供] おやつの種類と食べる量で子どもの気持ちがわかる?|【OMM特集】大塚和成(おおつか かずまさ)の気になるヘルスケアの話

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大塚和成です。本日紹介する気になるヘルスケアの話は『[子供] おやつの種類と食べる量で子どもの気持ちがわかる?』です。

[子供] おやつの種類と食べる量で子どもの気持ちがわかる?|【OMM特集】大塚和成(おおつか かずまさ)の気になるヘルスケアの話

子供の気持ちは、間食内容に影響を及ぼすようだ、というミシガン大学等からの報告。悲しい時に、子どもはチョコレートをより多く食べるが、高年齢の子供ほどその傾向が強まるという。一方で塩味のクラッカーは、年齢に関係なく悲しい時には摂取量が減るようだ。

子供は、感情的な摂食(否定的、肯定的な感情に反応して食べる)をする傾向があるが、先行研究では、主に親と子供からの報告による研究であることから、実際の子供の感情的な摂食行動を必ずしも反映していない可能性がある。

そこで今回の研究では、子供の観察による間食摂取に及ぼす幸福感と悲しさの影響を調査するとともに、間食摂取を予測する感情は子供の特性(体重、性別、年齢)による交互作用が認められるかどうか調査したという。

3種類の感情のいずれか(幸せ、悲しい、中立)を引き出すために、子供(91人、そのうち男児48人(年齢の中央値6.8歳))をランダムに3群に分けて割り当てた。 それぞれの感情を誘導するために、引き出したい感情に合わせたアニメを視聴させた後、子供のスナック摂取状況を観察し測定した。

結果は、チョコレートを多く摂取したのは、悲しい気持ちの子供であり、次いで、幸せな気持ちの子供、中立的な感情の子供と続いた。クラッカーでは、逆を示し、クラッカーの摂取を多く摂取したのは、中立的な感情の子供であり、幸せな気持ちの子供、悲しい気持ちの子供の順で続いた。間食摂取の予測において、子供の感情と体重状態と性別による相互作用は認められなかった。

一方、間食摂取を予測するにあたって、子供の感情は年齢による相互作用が認められた。高年齢の子供は、低年齢の子供と比し、悲しい気持ちの時により多くのチョコレートを摂取したという。しかしクラッカーの摂取においては、子供の年齢に関わらず、幸せな気持ちと中立的な気持ちの場合には変化しなかった。

肯定的、否定的な感情に反応する感情的摂食は、小児初期に明らかであるとのことである。

この研究の著者のひとり、テキサス大学のホラブ氏は2015年の研究で、子どもには自分自身にとって適正なエネルギー量を摂取するための高い能力を持っていることを示している。

「非常に幼い子どもは、自分自身の食物摂取量を管理するのが本当に上手です。たとえば、赤ちゃんの粉ミルクのエネルギー密度を変えた場合には、赤ちゃんは自分で摂取量を調整するのです。未就学児におやつを与えたなら、子どもたちは空腹すぎでも満腹すぎでもないように食事の量を適切に調整します。彼らは、自分の身体の合図がわかるのです」

しかし、年齢があがるにつれて子どもは「身体の声」の代わりに社会環境の影響を受け始めるとホラブ氏は論じている。そのきっかけとなるのは、お皿に盛られた料理を残さず食べるように、とか、特定の食物ばかり食べないようにとしつけられたりすることだという。

また、親たちが子どもの機嫌をとるため、また暇つぶしをさせるために食べ物を与える行動も影響しているようだという。こういった行動が3-5歳の間に繰り返されると、子どもが自分で食事量をコントロールする能力が失われやすいとのことだ。


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