カロリーカウントよりも、あるアミノ酸の有無が減量のカギ!?|【OMM特集】大塚和成(おおつか かずまさ)の気になるヘルスケアの話

【この記事の紹介について】

大塚和成です。本日紹介する気になるヘルスケアの話は『カロリーカウントよりも、あるアミノ酸の有無が減量のカギ!?』です。

カロリーカウントよりも、あるアミノ酸の有無が減量のカギ!?|【OMM特集】大塚和成(おおつか かずまさ)の気になるヘルスケアの話


肥満の世界的な流行は、多くのヒトをダイエットに挑戦させているが、そのダイエットの中身はほぼカロリー制限となる事が多い。ただし、カロリー制限では必要な栄養素を充足することが難しいという現実がある。ある種のたんぱく質ブロック(アミノ酸群)の摂取を低下させることによって、肥満や糖尿病などによって引きおこされる代謝上の問題に対抗できる可能性があるという研究をウィスコンシン大学マディソン校の研究者らが報告している。

本研究はマウスモデルでの研究で、BCAAとして知られる分岐鎖アミノ酸群の摂取を低下させることによって代謝的な健全性が改善し、全体的なカロリー制限をしなくてもこの状態を導く事が可能であるようだという。本研究では特筆すべきことに、実験で利用されたマウスは、低BCAA食を好きなだけ食べても良いという環境に置かれていたのである。そのため、総摂取カロリー制限は行っていないということなのだ。高脂肪高糖分の不健康な食事摂取を継続しているにもかかわらず、低BCAA食を給餌されていたマウスは代謝性健康が改善していたのである。

もしもこの研究の知見がそのままヒトにも応用できるとすれば、同様の食事法やサプリメントを用いる事で低BCAA状態を作り出し、カロリーカウントによる代謝健全性の増進よりもより効果的かつ簡単に目標達成につなげることが可能になるかも知れない。

研究者らは、低BCAA食アプローチはメタボリックシンドロームを治療したり予防したりする上で効果的な手法であることを期待している。高血圧、高血糖、高コレステロール、腹部脂肪過多などが積み重なっていわゆるメタボとなって、心疾患や糖尿病、脳卒中リスクとなる事は、これまでも多く指摘されてきているのだ。

研究者らは、BCAAの摂取を低下させることがヒトの代謝性健康を改善するかどうか、またどのようにして食事中のタンパクの特定のアミノ酸組成が代謝性健康を調整しているのかについて今後検討を重ねていくとしている。これらの事は減量食を摂取している個人において様々な応答の違いが見られることを説明づける上でも有益な情報である可能性がある。

本研究の知見は、食事中のBCAAがエネルギーバランスに果たしている思わぬ役割を明らかにし、BCAAレベルを低くした食事を摂取することが痩せることや血糖コントロールを促進することを明らかにしている。本研究からまた単にどの程度の量を食べるかということではなく、食事中のたんぱく質における特定のアミノ酸組成が代謝性の健康を調整している事が示唆されているのだ、


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